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後輪スプロケットには、単段と多段の2種類があり、さらに単段にはフリーホイールのついた単速と、フリーホイールの付いていない固定スプロケット(後述)があります
一方多段には、外装変速機と内装変速機の2種類があり、外装変速機は多段スプロケットを、内装変速機にはハブ内に遊星歯車機構が組込まれています。
単速タイプ
変速機無しの1速のみのスプロケットは単速になります。一般的な自転車にはフリーホイールが付いていますので、フリーホイールが空転する事により、足の回転を止めてもタイヤが回転したままになります。
単速が使用されているタイプはロード車、シティ車、BMXなどになり、下記のような特徴を持っています。
スプロケット数が少ないため、チェーンが短くて済みます。 シフターやディレイラーなどもありませんので、変速機付きのものと比べて軽量になります。
変速機などがありませんので使われている部品点数が少なく、メンテナンスが容易となります。
多段ではないため、スプロケット(ギア)に対してチェーンが斜めかかることがありません。またリアディレイラーのプーリーでチェーンが曲げ回されることもありませんので、伝動効率に優れています。
固定スプロケット
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通常の一般的な自転車とは違い、フリーホイールを付けずにギアを後輪ハブに直接固定しますので、足の回転とタイヤの回転が連動し、ペダルをこぐ足を止めるとタイヤの回転も止まる構造になっております。後ろに回せば、後ろに進むことになります。
ギア固定のため変速機もなく一つのスプロケットのみで構成されていますので、チェーンも短くて済み、シフター、アウター、ディレイラー、ロープも無い軽量設計です。
また、後輪ブレーキも付いていませんので、人馬一体となり一般車に比べ路面の状態が体に敏感に伝わります。
ギア比を変えたい場合は、歯数の違うギアへの変更が必要となります。通常使用する右側とは別に左側にもギアを付ける箇所があり、ホイールを取り外してから左右を入れ替えて再取り付けするカタチになります。勾配のきつい場所にも対応できるようギア比は軽めが良く、一般的な歯数は15T〜16T程と少なくなっております。
トラック(自転車競技場)を走る競輪などのレーサーに使用されておりますので、トラックスプロケットと呼ばれることもあります。
多段スプロケット
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段数は6段、7段、8段、9段、10段、11段があり、 スプロケット間にスペーサーを入れ組付けたスプロケットをカセットスプロケットと呼びます。
大スプロケットより小スプロケットへ次々と隣の歯先を結んでいった軌跡が"ら旋"を描くように配置しますので、円錐状の輪郭となります。
円錐の角度(円錐頂角)は最大歯数が小さいと小さくなりクロスレシオ化(ギア比が小さくなること)され、逆に最大歯数が大きいと大きくなりワイドレシオ化(ギア比が大きくなること)されます。
円錐頂角に対応してリアディレイラーの傾き角が変化します。
メガレンジ
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後輪の歯数34Tのスプロケット。後輪変速用スプロケットの34Tのスプロケットには、[MEGARANGE]の刻印があり、メガレンジと呼びます。
メガレンジを使用した自転車はギア比が小さくなるので、ペダルが軽くなり登坂が楽になります。
ギヤクランクの歯数と後輪スプロケットの歯数の比をギヤ比またはスプロケット比と呼びます。この比率が、ペダル1回転に対する後輪の回転数をあらわします。そして、このギア比を変える装置の事を変速機と呼びます。
ギヤ比 = ギヤクランク歯数 / 後輪スプロケット歯数
例)ギヤクランク 32T / 後輪スプロケット 14T = 2.29
※ 歯数は「T」で表しますが、Tooth(歯の単数形)もしくはTeeth(歯の複数形)の
頭文字をとっています。
この「T」は漢字の「丁」(ちょう)に似ていますので、32丁と呼ぶこともあります。
ギアクランク歯数 | 後輪スプロケット歯数 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
1段14T | 2段16T | 3段18T | 4段21T | 5段24T | 6段28T | |
1段32T | 2.29 | 2.0 | 1.78 | 1.52 | 1.33 | 1.14 |
大きな歯数 | 小さな歯数 | |
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長所 | ■少し抵抗が小さい ■チェーンとスプロケの寿命が長い ■チェーンの張力が小さくて済む |
■重量が少し軽い ■ジャンプや着地でもチェーンが当たらない ■チェーンステイにチェーンが当たりにくい |
短所 | ■重量が少し重くなる ■チェーンステイにチェーンが当たりやすい |
■チェーンやスプロケの摩耗が早い ■チェーンの張力が高くなる |
●シングルスピードでギア比を「何:何」にするのか決めたなら、次は、どんな丁数の歯車の組み合わせでそれを実現するのかという問題があります。例えば、36:12、39:13、42:14、45:15、48:16は全て「3:1」という同じギア比となります。
どの歯数が良いのか? それもまたトレード・オフ(二率相反)です。大きな歯数(丁数)にする場合と、小さな歯数(丁数)にする場合の、それぞれの長所と短所は右表の通りです。
※スプロケットの歯数は、段数が多いほど平均歯数差が小さく、変速による速度変化が小さい。 そして、michiの勾配の変化及び風速の変化などに対応して変速することにより、最適なケイデンスを 維持しやすい。
最適ギア比
条件によって適切なギア比が変わる為、自分の用途や体力に合ったギア比を選ぶことが重要である。
用途
- サイクリング、通勤、競技および旅行などがある。平地の競技には上表の最小歯数が少なく自己ギア比の小さい組合わせが向く。 旅行には上表の最大歯数が多く自己ギア比が大きい組み合わせが向いている。
走路の種類(オンロード、オフロード、登坂路など)
- 走路によって走行抵抗が変わる。その為、走路の傾きや路面の状態により最適ギア比を選択する必要がある。
自分が出せる動力
- 自分が出せる動力(体力)により、常用速度、最高速度および登坂の勾配などが変わる。
ペダルの常用回転数
- 効率の高いのは70rpmと言われている。ただし使用目的や個人差や好みもあるので、一概には言えない。
常用速度
- 常用速度の場合、チェーンラインはフレーム中心線と平行に近いほど望ましい。
最高速度
- 最高速度を出せるギア比が必要。最高速度は、ペダル常用回転数もしくは最高回転数により変わる。
坂道を上ることが多い場合
- 坂道を登ることが出来るギア比が必要。坂登りにはギア比が小さくなる組合わせ「"クランクスプロケット歯数小"で"後輪スプロケット歯数大"」が向いている。
工具
ロックリング工具
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ロックリング工具(ロックリングリムーバー)はカセットスプロケットのロックリングを外す工具。
ロックリングを緩めるときは、フリーハブが回らないように、スプロケット抜き(チェーンウイップ)で、スプロケットを固定して回らないようにする。
固定後、スパナで左に回すと、ロックリングが外れてカセットスプロケットが外れる。 取り付けは、ロックリング、ねじにグリースを塗りロックリングリムーバーを右に回す。
スプロケット抜き
- チェーンウイップまたは、スプロケットリムーバーとも呼ぶ。
ロックリングを緩めるときに、スプロケットの歯に掛けてカセットがフリーホイールで回らないよう固定する工具。 握りの先にチェーンが付いている。
カセットレンチ
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アメリカの有力自転車雑誌VeloNewsを中心に活動するLennard Zinnと一緒にペドロスが作ったチェーンウィップの亜種。
アゴの部分はスチールプレート2枚で構成され、一般的なチェーンのピッチに合わせてピンが打たれており、そこに歯を挟むんで使う。
コーンレンチ
- ハブ軸受のコーンを回すレンチ。軸受を分解してグリース交換時や、玉当たり調整をする場合に使われる。 コーンの平坦部に合わせて、レンチの厚みは約2mmと薄い。
スプロケット摩耗点検器
- シマノのHGおよびIGカセットスプロケットの歯の磨耗を点検する工具。カセット磨耗指示器とも言う。スプロケット摩耗点検器のチェーンをスプロケットに掛けて、ハンドルを駆動方向に押す。テストローラが歯のへこみで自由に動けば、スプロケットは使用可能範囲内。 動かなければ、歯が磨耗しておりスプロケット交換が必要。歯飛びを起こす前に早めに交換する目安となる。
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